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カリキュラム内容

■経[経書]

経書とは、天地万物の流動生成といった世界把握から、政治経済といった国家的な問題、日常生活に至るまでを記した一連の古典群です。これらは古聖賢によって記されたとされていますが、実際には時代と共に改変が加えられたものもあり、また、注釈に頼らないと読むことができないものです。したがって、それぞれの時代に合わせて解釈が変化していますが、そうすることによって逆に、どの時代の問題を考える時にも、これまで考えられ議論されたことが全部詰め込まれたものとして、絶対的な基礎となってきました。経書解釈というルールと積み上げがあればこそ、前の時代の学問を継承して、知力は発展できたのです。したがって、江戸時代の思想-それはほとんど経書解釈を通じて展開されている-を理解しようとしても、経書の基礎知識がなければ、それはほとんど「思いつき」というレベルを出ませんし、「新しい哲学」を生み出すことすらできません。
経書は十三種ありますが、ここでは「四書」を別に独立させました。
四書は『四書集注章句』を採用し、眼光紙背に徹するまで、無限に読み続けます。

【四書】|『大学章句』『論語集注』『孟子集注』『中庸章句』
【初級】|『御注孝経』
【中級】|『尚書正義』『周易本義』
【長期】|『礼記正義』

■史[史書]

史書とは歴史書のことですが、現在の「歴史学」とは少し異なります。というのも、ここでいう歴史とは、「歴史をどう解釈し、何を読み取るか」ということが問題になっているからです。つまり、単純な事実の羅列は歴史ではなく、どの事件を重視し、どの事件を無視するかという編集作業を通じて、これからの自分たちのために、どのような教訓や知恵を見つけ出すかということが問題になっているのです。ですから、史書の読解をするということは、作者の思想を読み解く作業ということになります。史書の学習を通じて、我々は、歴史というものがどのように作られるか知ることができ、また、今日に於いても、歴史がどのような政治的意図で作られているかを知ることになるでしょう。

【初級】|『十八史略』『日本外史』『神皇正統記』
【中級】|『春秋左氏伝』[経書]『史記列伝』『皇朝史略』
【長期】|『漢書』『大日本史』『読史余論』

■子[諸子]

諸子とは、経書に分類されないさまざまな思想、及び天文学や医学など、要するに経書以外の学問全てを指します。書院では、いわゆる「諸子百家」をはじめとして、日本に強い影響を与えた思想について、幅広く渉猟していきます。諸子を渉猟することで、これまでに出尽くした議論を知ることができますから、物を考える際に「下手の考え休むに似たり」となることを避け、無駄な労力と時間を省くことになります。

【初級】|『孫子』『墨子』『荀子』『荘子』『韓非子』『老子』『列子』『貞観政要』他

■集[文学]

古典読解を面白く感じるためには、漢文がただの漢字の羅列に見えているようではいけません。漢字一文字には、ほとんど意味のないものと、ものすごく沢山の内容をもっているものがあり、それらがくっついたり離れたりすることで、イメージが無限に変化します。ちょうど、絵画や音楽のように、絵の具の配色や構図、音符の配列や演奏記号によって、単純な色や音が、名画や名曲になるようなものです。
それを最も有効に活用したものが詩賦を筆頭とした文学であり、それを基にして、思想や歴史の表現は拡大発展してきました。つまり、文学を修めることは、古典の表現の仕掛けを読み解き、その文脈を的確につかみ取って真意に至るために必須の教養ということになります。

【初級】|『戦国策』『唐宋八大家文』『文章軌範』『唐詩選』
【中級】|『詩集伝』[経書]
【長期】|『宋名臣言行録』

■宋明儒

経書と並んで基礎となったのが、宋代以後の学問です。なかでも、朱子を筆頭とする道学や、王陽明にはじまる陽明学は、物の見え方、考え方そのものの根底を支配していました。そしてこれに則って物を考えることで、江戸時代の人々は、飛躍的に学問を発展させることができたのでした。経書と同様、これに対する一定の基礎知識がなければ、そもそも江戸時代の人々の議論を理解することが不可能ですし、「新しい哲学」もまた、ここから発展していかなければ、短命に終わるでしょう。宋明儒の議論は実にスマートで明晰です。彼らの議論をなぞる作業そのものが、読者の「考える力」を無意識に引き上げていくようにできています。

【初級】|『近思録』『小学』『童蒙須知』『伝習録』 

■邦儒

上に挙げた古典を縦横無尽に使いこなし、当時の「新しい哲学」を生み出したのが、江戸時代の政治や学問で活躍した儒学者たちでした。ここでは、経・史・子・集・宋明儒の全てを総動員して議論が行われています。我々も、彼らと同じ土俵に立って読み進め、議論を進めていきます。

【初級】|『翁問答』『鄒魯大旨』『聖教要録』『童子問』『大学或問』『折たく柴の記』『政談』『嚶鳴館遺草』『新論』他

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